京都フォトログ

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古都で過ごす日々の記録。季節の花や歳時を撮り歩きます。

【ひっそり公開中】大徳寺黄梅院【いまだけ撮影可】

前回は250日ぶりの更新にも関わらず沢山のアクセスありがとうございました!

”新着にも載らないので、誰も来ないんじゃ…”とか思っていました。

9/14は仁和寺や改修工事後の等持院などに行き、

その続きを書きたいところですが、こちらの方が優先事項なので割り込みます。

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大徳寺黄梅院(おうばいいん)が10/3から秋の公開するのはいつも通りなのですが、

実は今、ひっそりと公開されています。

(検索しても公式情報は出てきませんが、ずっと開いています。)

そしてこの10年以上撮影禁止だったかと思いますが、

10/2までの今だけ全域撮影OKです!

www.youtube.com

スマホ動画繋ぎ合わせ(2倍速) 約5分

 

記憶では2007・8年辺りの公開中に庭に下りて撮影する人が出て

撮影禁止になったかと。

(その頃、余所でもリュック背負って振り向いた時に襖破った事件あったかと。)

その後、1度撮影OKの時がありましたが、その次以降今日まで撮影禁止だった筈です。

多分コロナで人も少ない今だからこそ出来る10年ぶりの撮影機会です。

 

黄梅院は織田信長が父・信秀の追善供養のために建てた小庵「黄梅庵」が始まりです。

その後、秀吉の命で千利休が庭を作り

利休の師・武野紹鴎の茶室など一流どころ揃い踏みの塔頭です。

 

●表門から受付へ

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苔と紅葉の前庭です。

正面にあるのが庫裏で、表門と共に毛利元就の子・小早川隆景の寄進です。

なので、信秀公の他に毛利家一門と隆景公や、

信長次女の嫁ぎ先、蒲生氏郷公の墓地などもあります。

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庫裏は禅宗寺院では日本最古の物と言われています。

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左に行くと受付へ。

その手前に加藤清正が朝鮮から持ち帰ったと言われる鐘があります。

 

●受付から玄関へ

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受付の横を石畳沿いに進むと黒い中門があり、

その先にキリシタン灯篭とまた門があります。

門の向こうには腰掛待合が見えています。

 

蒲生氏郷キリシタン大名で洗礼名はレオンといいます。

また高桐院に眠る細川三斎と同じく利休七哲の1人です。

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腰掛から茶室への飛び石に合わせて、一部変則的になっている石畳が良い感じです。

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前を向くとまた中門と腰掛があります。

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その間を繋ぐ渡り廊下の下からも、白砂と苔のお庭が見えます。

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googleMAPで見るとAとBの建物(茶室?)の間に白砂の庭があり

渡り廊下で繋がっています。

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腰掛Bと背中合わせにまた腰掛があり、

今度はこちらの露地庭へと飛び石が続いています。

右隅に蹲もあり、茶室らしい茶室です。

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ようやく玄関です。

靴を脱ぎますがスリッパは無いので、靴下を履いていくのがいいでしょう。

 

●直中庭(じきちゅうてい)

大きな池泉観賞式庭園の直中庭です。

豊臣秀吉48歳・千利休66歳の時に作られた庭園で、

秀吉のトレードマークとも言える瓢箪型の池があります。

(書院の釘隠しも瓢箪です。)

 

まずは庭の外周をぐるりと囲む渡り廊下を進みます。

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向こうに見えるのが書院の「自休軒(じきゅうけん)」です。

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庭園の角は休憩室的な建物があります。

目の前の茶室「一枝軒」の待合室にもなりそうです。

特徴的な石灯籠が目を惹きます。

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休憩室(?)を通り抜け直中庭の側面を進みます。

特徴的な石灯籠や瓢箪池の横からの様子が見られます。

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突き当たりで更に曲がり、書院の「自休軒」へ。

反対側にも白砂の庭園がありますが、

この白砂は建物全体を囲むように敷かれており、

北東角(作仏庭)の滝石組からの水の流れが繋がっているイメージになります。

 

●書院「自休軒(じきゅうけん)」

大徳寺開山の大燈国師筆の「自休」の額が掛かっており、

一休禅師・利休居士の名前にも引用されたと伝わる言葉です。

 

書院から眺める「直中庭」

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瓢箪池があり、そこに掛かる石橋は伏見城の遺構と言われています。

池には亀石・鶴石があり、正面には不動石と礼拝石があります。

 

瓢箪池は妙心寺退蔵院の「瓢鮎図の題材で有名な、

「瓢箪で鯰を捕らえる」禅問答の話をベースに作庭されたと考えられています。

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真ん中が不動明王で向かって右が制陀迦童子(セイダカ童子

左が矜羯羅童子(コンガラ童子)、手前の平らな石が礼拝石です。

 

庭の東角には加藤清正の朝鮮灯篭が立っています。(写真多いので割愛)

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書院と本堂の間には坪庭がありますが、

この写真にある奥の部屋は武野紹鴎の茶室と水屋になっています。

 

建物内に喫茶の部屋を囲え込んでいる事から、

「囲え込み式書院造り」と言われているようです。

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●本堂前庭「破頭庭」

日本仏教源流の地である中国の黄梅県破頭山東禅寺から

この塔頭と庭園名がとられています。

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右隅に立っているのは「光格天皇御下賜之椿」

左隅は沙羅の木です。

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庭園の石は聴聞石」といい、

(左)普賢菩薩と(右)文殊菩薩、左端の平たい石が修行中の求道者を顕しています。

いずれも本堂中央の釈迦の説法を聴聞しています。(庭園前の説明書きより)

 

由緒書きには観音・勢至の二石と書かれており、

釈迦の弟子である摩訶迦葉(マハーカシャーパ)と阿難(アーナンダ)という説もあるので、

想像にお任せします。

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檀那の間には「西湖図」

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礼の間には「芦雁図」

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室中には「竹林七賢図」//全部雲谷等顔(うんこくとうがん)筆

桃山時代のもので重要文化財ですが、これらは複製です。

 

等顔は狩野派に入門しましたが、

毛利輝元より雪舟派の再興のため旧居雲谷軒を拝領し、

雲谷等顔と改名しました。

 

●本堂横坪庭「閑坐庭」

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向こうに滝石組があるので、

こちらから見るより花頭窓から見る方が本来の意図を感じやすいのかな?と。

庭なんて好きに眺めればいいですが(*´꒳`*)

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庫裏の中をぐるっと回って、花頭窓側へ

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舟の舳先があり、(蓬莱)島を目指している感じ。

 

拝観ルートでは逆回りになりますが、

この後ろにある「作仏庭」の滝石組からの流れがこちらに繋がり、

(コンクリで切れていますが)本堂前庭の「破頭庭」へと流れ込むイメージです。

 

●本堂北庭「作仏庭(さぶつてい)」

「作仏」とは”仏を作る事ではなく、自分自身が仏であると気付く事”です。

 

建物全体を取り囲む白砂の流れの源です。

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一方は坪庭・閑坐庭から本堂前・破頭庭へと流れ、

もう一方は本堂・書院を回り込み直中庭の瓢箪池へ流れ込むルートや

更にそのまま真っ直ぐ渡り廊下沿いに進み茶室へと繋がっていきます。

 

本堂裏の3部屋は書院・眠蔵(みんぞう//寝室)・衣鉢の間です(写真略)

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本堂裏逆サイドから//渡り廊下があり茶室へと続いています。

 

●書院裏 作仏庭の続き

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書院裏手には武野紹鴎の茶室「昨夢軒」と水屋があり、

茶室からの眺めはコチラになるのか、襖を外して直中庭の隅になるのか?(^-^;

尚、茶室は元々独立して建っていた物を取り込んだので、

本来の眺めではありません。

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こちらが水屋で掛け軸や丸窓もありますが、

隣の茶室は4畳半で周りは襖だけの凄く簡素なものです。

アクセントで引き手が茶釜っぽいくらいです。

 

●書院西庭

鎮守社があります。

作仏庭から続いてきていますが、ここはもう違うかな?

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この後、渡り廊下を来た方向に進んで帰ります。

最後まで読まれた方、お疲れ様でした!

読んでいただきありがとうございました。

撮影は禁止になりますが、紅葉した時も綺麗な所です。

 

大徳寺黄梅院

通常非公開(春秋公開)

拝観時間:10:00-16:00(15:30受付〆)

拝観料:大人1000円

北大路通りバス亭「大徳寺前」下車