京都フォトログ

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古都で過ごす日々の記録。季節の花や歳時を撮り歩きます。

庭園25 相国寺山外塔頭慈照寺(銀閣寺)庭園

今回は慈照寺銀閣寺)庭園を紹介します。

後世に作られた銀沙灘や向月台ではなく、

本当に見るべきポイントは別にあります!

 

 

銀閣寺とは?

相国寺の山外塔頭のひとつで東山(とうざん)慈照寺(じしょうじ)といいます。

室町8代将軍足利義政を開基とし、

寺号は義政の院号「慈照院」にちなみます。

寺内の観音殿を「銀閣」と呼ぶ事から銀閣寺と呼ばれています。

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銀閣寺庭園

鏡池を中心とした池泉回遊式庭園です。

東山に西芳寺苔寺)を再現するべく何度も足を運び、

義政自らが指揮して作庭しましたが、

現在残っているのは大幅に改修された後です。

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昔は初層の障子が全部開いていたので、

ところどころ銀閣修復前の07年のコンデジ写真を使っています。

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尚、修復工事でも銀を貼った痕跡は出てこず、

黒漆による光沢で銀色に輝いて見えたと推測されています。

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出口付近の売店左端(行き止まり)の向こうに黒漆復元状態が置いてありますが、

行き止まりの売店の影なので、気づく人少ないんじゃないかと…

室町時代はこんな感じだったようです。

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入ってすぐにある「銀沙灘(ぎんしゃだん)」と「向月台

今では銀閣寺の見所の一つですが、これも今の形になったのは江戸後期です。

白砂だけの禅宗の方丈前庭と同じく、反射率の高い白川砂により光を反射させ、

間接照明の役割を持っています。

石英(透明)や黒雲母(キラキラ)が混ざっているので良く光るようです。

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銀沙灘と方丈

 

今の銀閣寺に欠かせないビューポイント銀沙灘・向月台は、

池の底ざらいした砂を積んでいるうちに出来たという説が有力。

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東求堂

銀閣と東求堂だけが義政の時代から残っている建物になり国宝です。

四畳半の「同仁斎」という部屋は付書院と最古の違棚を持つ、

書院造最古の遺構です。

特別公開時のみ(拝観500円)+1000円で見られますが、

撮影禁止なので興味のある方以外は…(^-^;

 

西芳寺の「西来堂」に対し「東求堂」と付けられたと思われ、

扁額は足利義政の筆の複製です。

観音殿」と「瑠璃殿」、「西指庵」と「指東庵」など、

徹底して西芳寺を模倣しています。

(太字が銀閣寺の建物)

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本来の銀閣寺で1・2を争う見所白鶴島石組

白鶴島の石橋は「仙袖橋」と、向こうに隠れているのが「仙桂橋」で、

仙人の島となっています。

東求堂(左側)から見れば三尊石組が鶴首になっていて、

左右に水平に伸びた橋が鶴の翼となる鶴島という説と、

この反対から見た時に亀頭石のある亀島という説が。

個人的には東求堂から見て正面なので鶴島と思います。

 

平たい島は座禅石ですが、実用性はありませんね(^-^;

 

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左右の翼と白鶴島

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鏡池を回り込んで行く途中に「洗月泉」という滝があります。

苔寺や他の夢窓疎石関連の様に「龍門瀑」となっていないのが不思議ですが、

九山八海石や権力者の証の名石「藤戸石」など持っていかれたので、

鯉魚石も持っていかれたのかもしれません。

そもそもこの滝も後世のもので、元は右手の石組みたいな感じでした。

 

九山八海石は信長が足利義昭のために二条御所へ、

藤戸石は細川・信長・秀吉の聚楽第と転々としたのち、

同じく秀吉の醍醐寺三宝院へと運ばれました。

 

この滝の水が左へ行き錦鏡池に流れ込んでいます。

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白鶴島・仙桂橋と東求堂

心配になるほど薄い自然石の優美な板橋です。

これが後世ではがっしりした厚い橋や、加工した切石の橋に変わっていきます。

銀閣前の橋と比べると造り(時代)が違うのが分かります。

 

この立石を亀頭石とした、ガッチリした護岸の亀島という説も。

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ここから石段を上がって上段の庭に行きます。

こういうところも西芳寺苔寺)によく似た造りです。

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石段をあがると突き当たりにこういう所があります、

何か分かりませんが、わざわざ飛び石があるので取り合えず気に止めておきます。

上に大切な室町の遺構があるので、その関係でしょうか?

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そして更に石段を上がった突き当りが「お茶の井庭園

単に岩肌が露出した崖にしか見えませんが、

土砂崩れで埋まっていた物を掘り出した室町当初の遺構です。

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西芳寺苔寺)の上段の庭も豪快な石組の龍門瀑でしたが、

それに習えば三段の滝と鯉魚石が…分かるかー!

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まぁ、説明には苔寺の竜淵水庭園を真似て作った庭園と書かれています。

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その脇にあるのが、義政公愛用の「お茶の井」で、

左右に座禅石があります。

この辺も苔寺「龍淵水・座禅石」の模倣であり、銀閣寺庭園の見所ですが、

よくスルーされるので”崖があって行き止まり”と思わずに、

よく見ておきましょう。

建物以外ではこれこそが義政の造りたかった

西芳寺を模倣した庭園の名残なので。

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雨の跡と思いますが、水の流れた跡とか見ると、ソレっぽく見えてきます。

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説明無しで遠くから見ると”やっぱ、ただの崖だ…”

お茶の井からの水が遣水となってこちらに流れてきて、

多分「洗月泉」の滝となり、「錦鏡池」に流れ込んでいます。

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上段からは銀閣も市内も一望できます。

 

かつてはこの辺に見晴らしの良い茶亭「超然亭」があったのではないかと?

桂離宮修学院離宮は一番高い所に茶亭がありますし。

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下に降りて来て銀閣正面から。

最初の写真を見ての通り、前は障子が開いていました。

 

銀閣前の島が「仙人洲」(右端)で、島には橋が架かっていますが、

切石なのでこの辺りは江戸時代の作庭のようです。

銀閣を撮るのに邪魔で写真に撮られない可哀相な島です。

架かっている橋は「迎仙橋」といいます。

 

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銀閣寺庭園 雪

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荒天でも障子が開いている銀閣

(レンズ曇っていますね)

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普段より観光客が多いんじゃないか?

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鏡池と東求堂

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 雪が本降りになってきたので、このあとも色々回りました。

 

拝観情報

公式サイト:臨済宗相国寺派

参拝時間:夏季(3/1-11/30) AM8:30~PM17:00

     冬季(12/1-2/末日)AM9:00~PM16:30

     年中無休

参拝料金:大人・高校生 500円

     小・中学生  300円

アクセス:市バス「銀閣寺道」下車 徒歩約5分

 

 相国寺本山についてはこちら↓

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