京都フォトログ

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古都で過ごす日々の記録。季節の花や歳時を撮り歩きます。

庭園46 大徳寺塔頭興臨院庭園 中根金作の蓬莱式枯山水

今回は特別公開中2019年9月7日~9月29日・10月5日~12月15日)の

大徳寺塔頭の興臨院(こうりんいん)庭園を紹介します。

「昭和の小堀遠州」と称えられた作庭家・中根金作の蓬莱式枯山水庭園があります。

 

能登戦国大名・畠山義総を開基とし建立されましたが、

畠山家没落後は加賀の戦国大名前田利家により改修され、

前田家の菩提寺となりました。

(でも、興臨院は畠山義総の法号です)

大徳寺には利家の正妻まつの開いた芳春院もあります。

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中根金作とは?

国内外で300作以上の庭園を作っており、

代表作は15年連続日本一と評価されている島根県の「足立美術館庭園」

福岡の「大濠公園日本庭園」や堺市の「大仙公園」など大規模庭園も手がけています。

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大濠公園日本庭園

京都では城南宮「楽水苑」・妙心寺退蔵院「余香苑」・大徳寺芳春院庭園

妙心寺大心院「阿吽の庭」・二条城「清流園」・三室戸寺庭園など。

公共公園の岡崎公園西広場(H8年)や首途八幡宮横の桜井公園(H8年)なども

設計等関わっていたかもしれません。(金作氏H7年没)

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城南宮「楽水苑」

昭和41年に中根庭園研究所を開設しており、

三千院の二十五菩薩慈眼の庭(H10年)は息子の中根史郎作庭

建仁寺霊源院新庭園(R2年2月-4月)を、

孫の行宏・直紀兄弟で行います。

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興臨院方丈前庭

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昭和53年(1978年)本堂修復の際に中根金作氏により復元された蓬莱式枯山水庭園です。

蓬莱山から流れた水が大海となり、舟が蓬莱山を目指しています。

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この石組は中国の寒山・拾得が暮らしていた国清寺の石橋を模しています。

方丈の檀那の間の襖絵が「寒山拾得図」で、

その絵を元にして作庭されたと言われています。

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横の花頭窓から

方丈の端っこに見える部屋が檀那の間です。

 

「布施」を意味する梵語ダーナ」が語源ですが、

日本においては寄付をして寺院の経営を助けるお得意様的な意味合いが強くなり、

檀那→旦那で、お得意様を旦那と呼ぶようになりました。

臓器提供者の「ドナー」も同じような起源です。

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方丈西庭

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「爪塚」「琴心塔」があります。

先代住職の奥さんが琴の先生で、

琴の爪と奏者の供養として建てました。

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西庭の北側から南を望む 

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西庭の社前には貝多羅樹(ばいたらじゅ)という木が植えてあり、

古代インドではその葉っぱの貝多羅葉(ばいたらよう)に、

竹筆で傷をつけると黒く残るのでこの葉に字を書きました。

それが葉書きの語源です。

(左端の細長い葉っぱです)

 

郵便局のシンボルツリーとして、

「タラヨウ」と書いて植えてあったりします。

別名「葉書の木」

 

茶室「涵虚亭」露地庭

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特別公開の時しか開いていませんが、

茶室の前の手水鉢にはいつも季節の花が飾ってあります。

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茶室「涵虚亭(かんきょてい)」古田織部好みの隅板付き四畳台目で、

床の間に袖壁がある、洞床となっています。

 

枯流れに飛び石が配されています。

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涵とは「中身が豊か」、虚とは「何も無い状態」の相反する

2つの言葉からなっています。

茶室の中は撮影禁止。

 

興臨院拝観情報

通常非公開(春・秋に特別公開)

特別公開中

2019年9月7日~9月29日・10月5日~12月15日

拝観休止日:9月23日

拝観時間:10:00~16:30(受付終了)

拝観料:大人600円 中高生400円 小学生300円(保護者同伴)

アクセス:市バス101・102・204・205・206などで「大徳寺前下車」

駐車場は大徳寺駐車場を利用 2時間500円

 

 

大徳寺通常公開の塔頭高桐院は拝観休止中

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