京都フォトログ

古都で過ごす日々の記録。季節の花や歳時を撮り歩きます。

庭園11 曼殊院門跡 洛北の小さな桂離宮

今回は曼殊院門跡(まんしゅいんもんぜき)をご紹介します。

桂離宮造営の八条宮智仁(としひと)親王の第二皇子で、

修学院離宮造営の後水尾天皇の従兄弟である、

良尚法親王(りょうしょうほっしんのう)が今の曼殊院を造営されました。

 

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曼殊院門跡について

伝教大師最澄により比叡に坊が開かれましたが、

数度の移転ののち、現在の地に造営したのが良尚法親王です。

「門跡」とは皇族が出家して入ったお寺で、

白壁に五本の線が入っている事が格式の高さを示し、

門跡寺院である証となります。

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白い水平線の引かれた築地塀を筋塀といい、

定規筋の数で格式を表し二本から五本まであります。

寺院以外では御所や二条城も五本線です。

 

曼殊院は「竹内門跡」とも呼ばれ、

妙法院三千院・青蓮院・毘沙門堂と並び天台五門跡の1つとされています。

妙法院三千院・青蓮院を「天台宗三門跡」と言います。

 

それでは曼殊院

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曼殊院門跡」ここを真っ直ぐ突き当りまで行き、

勅使門を左折して筋塀沿いを突き当りまで行き…

これが見えても意外と距離あります。

 

ちなみに右端に見える門は

武田薬品 京都薬用植物園」たまに一般公開します。

 

曼殊院門跡 (春)

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坪庭や廊下から見える中庭を通って、

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蓬莱山と鶴島・亀島を配した遠州好みの枯山水庭園「大書院前庭」

桂離宮を造った兄・智忠(としただ)親王の助言を受けて造営されました。

 

遠州好みと言われますが、遠州はこの地に移転する約10年前には亡くなっています。

作庭は桂離宮と同じく遠州門下の流れを汲む誰かでしょうか?

織部遠州好みの茶室「八窓軒」などもあります。(特別拝観扱い)

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鶴島には樹齢約400年の五葉松

その根元に曼殊院キリシタン灯篭

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四季を通じて、色々な花が咲きますが、

霧島ツツジの赤が緑に映える5月頭頃が個人的にはオススメです。

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引き手や釘隠しも色々と凝っていて、建物も見ていて飽きません。

桂や修学院離宮では建物に上がれないか非公開なので、

離宮と同じ流れを汲む曼殊院はこういった細部を見る絶好の機会です。

 

室内なので写真はありませんが、

欄間は「卍崩しの欄間」で斬新なデザインです。

「菊透かしの欄間」や

十種類の寄木で作られた「曼殊院棚」も見ごたえあります。

「かつら棚」と書いてありますが、桂離宮の「桂棚」とは別に似せていません。

 

富士山の釘隠しは七宝焼で、

一つ一つ雲の位置などデザインが違います。

釘隠しにも「菊に短冊」など菊の御紋があります。

 

障壁画は狩野永徳や探幽です。

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桂離宮のように雁行になっている、あちらの小書院に移動。

 

欄干下の柱の数が多くなり、手すりも一段低くなっています。

またデザインの凝ったものに変わっています。

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(原寸でトリミング)

これは桂離宮の「月波楼」と同じで屋形船に見立てて、

舟から枯山水の大海を眺める趣向です。

 

「フクロウの手水鉢」が乗っている石組みは「亀石組」で、

左にある青く横長の石が「鶴」を表しています。

西日で陰影強くてフクロウを綺麗に撮るのに夢中で、

鶴亀の事なんてすっかり忘れて写真無し!

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小書院前「フクロウの手水鉢」

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最後に大書院前で一枚

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「亀島」と「鶴島」奥に見えるのが「蓬莱山」です。

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「亀島」

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「蓬莱山」

楓の陰に滝石と石橋があり、水分石で分かれて川から大海へと広がっていきます。

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原寸写真を明るくしないと気づかれない、紅葉の陰の滝石(右端)

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「鶴島」と大書院前庭

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小書院前から

 

曼殊院夜間拝観 (秋)

注意!:令和元年度の夜間拝観をもって当院の一般の夜間拝観は終了いたします。 公式サイト:事々物々 一番下より引用

 

重文のお堂なので三脚は当然使えず(というより持ち込み禁止)

欄干などで固定して撮る事もせず、

灯篭の明かり付近で光を拾ってシャッター短めの

手振れ無し重視なので暗いですが行かれる参考に。

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大書院前「鶴島」

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小書院へ

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「亀島」と「蓬莱山」

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とにかく灯篭付近で光を拾いながら撮るので、

大書院前の霧島ツツジ側とか、亀島が上手く撮れませんでした。

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帰りのお足元は気をつけて!

曼殊院から離れたら暗いので懐中電灯かタクシーで!

 

拝観情報

曼殊院門跡-オフィシャルサイト-

拝観時間:9:00~17:00(受付16:30)

拝観料:一般600円・高校500円・小中学400円

駐車場:50台(無料)

アクセス

叡山電鉄 修学院下車 徒歩20分

市営バス 5・31番系統「一乗寺清水町」下車 徒歩20分