京都フォトログ

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古都で過ごす日々の記録。季節の花や歳時を撮り歩きます。

庭園43 大徳寺塔頭龍源院庭園 五つの庭園が楽しめるお寺

今回は大徳寺塔頭龍源院を紹介します。

大徳寺の24の塔頭の中で一番古く、

大徳寺で常時公開している4つの寺院の1つです。

 

大徳寺本坊や特別名勝枯山水庭園の大仙院、

一休宗純の寺で伝・村田珠光作の庭園を持つ真珠庵、

伝・千利休作の庭園を持つ聚光院、

紅葉が綺麗で見ごたえの有る黄梅院、

小堀遠州建立・作庭の孤篷庵など全部撮影禁止なので

大徳寺南派の本庵である龍源院からスタートとします。

 

 

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龍源院とは?

細かいことは上の駒札通りです。

東渓禅師を開山とし、大友義長らが開基となり創建されました。

大友義長は大友宗麟の祖父です。

 

龍宝山大徳寺塔頭で、山号の「龍」の字と、

臨済宗松源派の祖・松源崇厳(しょうげんすうがく)の禅を継承する

松源一脈の「源」から龍源院となりました。

 

大徳寺の四派のうち「龍源派」の龍源院が境内の南にあったので、

「南派」と呼ばれています。

大徳寺の22院の塔頭+2院の別院の中で、

最も古い塔頭です。

尚、江戸時代には50ヶ寺以上あったようです。

 

方丈前庭「一枝坦」(いっしだん)

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龍源院開山の東渓禅師が師の実伝和尚から賜った

「霊山一枝之軒(りょうぜんいっしのけん)」という室号から名付けられました。

鶴亀蓬莱の枯山水庭園ですが、

亀島のインパクトが大きいです。

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奥に蓬莱山、右手前は鶴島です。

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かつては「楊貴妃」という樹齢700年のサザンカの老木が生えていましたが、

昭和55年に枯れたので、当時の住職が枯山水庭園を作庭したそうです。

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昭和55年(1980年)喝堂和尚作庭「一枝坦」

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「東滴壺」の砂紋に合わせたような、

「一枝坦」と「滹沱底」の縁取りされた円が統一感あって良いです。

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方丈北庭「龍吟庭」(りょうぎんてい)

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須弥山であり三尊石組からなる須弥山式枯山水庭園です。

中央に須弥山、苔庭は大海の九山八海を表します。

手前にある小さな平石は遥拝石です。

 

枯滝石組と水分石とも言われますし、

雲海の中から顔を出した龍の頭という説も。

そもそも「相阿弥作」という証拠が無かったりします(^-^;

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室町時代相阿弥作庭と伝わり、

大徳寺の中でも最も古い庭園と言われています。

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28個の庭石が配されています。

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「東滴壺」に光差すタイミングに合わせて行くと、

方丈の影との明暗差に苦労します。

冬なので余計に影が長いです。

 

方丈坪庭「東滴壺」(とうてきこ)

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昭和35年(1960年)に鍋島岳生(がくしょう)氏により作庭されました。

日本最小の石庭と言われています。

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一滴の波紋から大海になる様を表しています。

このデザイン的な砂紋の使い方、当ブログではまだ出て来ていない(?)

昭和の名作庭家に似ています。

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それもそのはず、鍋島岳生氏は重森三玲氏の弟子です。

しかし、三玲と共に全国の庭園を実測した以外は特に文献も無く、

ちょっとした謎の人物扱いです(^-^;

「東滴壺」が遺作のようですが、他の作品も見たいものです。

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昼ごろに行くと丁度光が一筋真ん中を貫きます。

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書院-方丈間の廊下の屋根をかわせるくらい

太陽の高い季節だと、もっと綺麗に貫きます。

おそらくそこまで考えて作庭されている約2坪ながら完成度の高い石庭です。

 

阿吽の石庭「滹沱底」(こだてい)

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宗祖・臨済禅師の過した中国・滹沱河から名付けられました。

阿吽の石と呼ばれる2つの石は聚楽第の遺構といわれます。

 

こちらは「阿」の石です。

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向こう奥の石が「吽」の石

阿吽2つの石と言いつつ石は3つあるのでとまどいますが、

聚楽第の基礎石なので平べったい石を見てください。

 

開祖堂前庭「鶏足山」(けいそくざん)

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京都御所に有った菊花御紋入り石灯籠

 

鶏足山とは中国十大仏教名山のひとつで、

釈尊が入定(永遠の瞑想)し、摩訶迦葉(まかかしょう)はその傍で寝泊りした為、

摩訶迦葉の道場とされ「禅宗発祥の地」とも言われます。

 

「一枝坦」で説明省きましたが、『東渓禅師が拈華微笑で大悟(悟りを開き)し、

「霊山一枝之軒」を賜った。』と説明に書いてあるので、

拈華微笑(釈迦が花をひねり、摩訶迦葉だけが意味を理解し微笑した)や、

鶏足山で入定などに掛けてあるかと。

 

方丈前庭「一枝坦」 雪

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砂紋に薄っすら積もるくらいの雪が好きです。
(この日は積もり過ぎ)

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方丈北庭「龍吟庭」 雪

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苔と影のおかげで全く溶けずに雪に埋もれています。

でも、遥拝石は無事…むしろ普段より目立つ。

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方丈坪庭「東滴壺」 雪

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阿吽の石庭「滹沱底」 雪

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開祖堂前庭「鶏足山」 雪

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龍源院拝観案内

拝観時間:9:00~16:20

拝観料:大人  350円

    高校生 250円

    中学生 200円

大徳寺駐車場 8:30-16:00 普通車:2時間500円