京都フォトログ

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古都で過ごす日々の記録。季節の花や歳時を撮り歩きます。

庭園56 三千院門跡庭園 茶人・金森宗和の自然美を生かした庭園

今回は三千院門跡庭園の紹介をします。

天台宗・三門跡寺院の1つに数えられ、

最澄が梨の大木の傍らに開いた「円融房」を起源とします。

その為、「梨本門跡」の呼び名もあります。

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お寺的には比叡山麓の梶井の地に里房を開いた事と、

加持井があった事を由来とする「梶井門跡」推しです。

三千院」と呼ばれるのは明治4年に梶井門跡の持仏堂「一念三千院」の名称からとり

改称してからです。

坂本にあった梶井門跡は焼失し、その後京都市内を(応仁の乱などで)転々とし、

やっと落ち着きましたが、明治の廃仏毀釈の際に梶井門跡は取り壊され、

寺宝だけ大原にあった梶井門跡の政所(大原に有る寺院を管理する所)に移ってきました。

 

魚山(ぎょざん)について

三千院山号を魚山(ぎょざん)といいますが、

大原のこの辺りのお寺の総称が魚山大原寺(だいげんじ)です。

来迎院を本堂とする上院と勝林院を本堂とする下院の両院があり、

魚山大原寺の本堂が勝林院(別称:勝林院阿弥陀堂)で、

往生極楽院(阿弥陀堂)・宝泉院・実光院などは子院となります。

 

天台宗三門跡・青蓮院門跡と将軍塚青龍殿

remist.hatenablog.jp

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天台宗五箇室門跡・曼殊院門跡

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三千院公式サイトより 境内図)

客殿庭園「聚碧園」

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江戸時代の茶人・金森宗和修築と伝わる池泉観賞式庭園です。

その自然美に感動し、自らの手を加えて庭園となったと伝わるようです。

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斜面を利用した上下二段式の庭園になっています。

大きく弧を描いたサツキの刈り込みが特徴的です。

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書院の縁側では庭園を眺めながらお抹茶が頂けます。

奥の円融房に続く廊下などから、違う角度でも庭園を眺められます。

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平面部にはひょうたん型と円形の池を繋ぎ遣水が流れています。

客殿庭園「聚碧園」 (雪)

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冬枯れ状態でスッキリさせると、石塔の向こうに往生極楽院が見えます。

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お抹茶席の書院縁側も閉めるのでガラスに映して撮影したり。

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庭園の池がこんなに分かりやすくなります。

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普段はお抹茶席なので行かない書院の端から、

渡り廊下と円融房の方を撮影。

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「庭園を見るなら冬枯れの時期に行け」というのがよく分かります。

庭として観やすいです。

(誰も「雪に埋もれた時期に行け」とは言っていない) 

宸殿前庭「有清園」(瑠璃光庭)

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宸殿より往生極楽院を眺める平庭式の池泉回遊式庭園です。

こちらも金森宗和作庭と言われています。

(「聚碧園」「有清園」のどちらも確証はありません。)

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中国の詩人・謝霊運(しゃれいうん)の「山水清音有」から名づけられましたが、

別名を「瑠璃光庭」とも言います。

新緑や苔を見ていると光り輝くように見えるタイミングもありそうですね。

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青々とした苔に木漏れ日が差し込むのが気持ちの良い緑の空間です。

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苔庭や弁天池越しの往生極楽院は三千院を象徴とも言える景色ですね。

往生極楽院に祀られているのは阿弥陀三尊坐像であり、

「瑠璃光庭」の名前自体は宸殿に祀られている本尊の薬師瑠璃光如来が由来です。

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有清園の弁天池です。

一つ上の写真、「延命水(黄金水)」が頂ける弁天堂前でも水が注がれていますが、

こちらでも山の上流から流れてきた水が注がれています。

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三段落ちの滝「細波の滝」から渓谷のように弁天池に水が注がれます。

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 弁天池には島があり、奥には橋も架かっています。

有清園 万灯会(8/14・8/15)

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8月14・15日(PM18時~21時)は万灯会で参拝料無料です。

普段は出口の「西方門」から入り往生極楽院をお参りして、

不動堂で献灯してアジサイ苑を回って戻ります。

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灯台があり、往生極楽院の向こうには行けません。

暗くなると一層幽玄になるのでしょうが、

その時間まで居た事がありません。

宸殿前庭「有清園」(瑠璃光庭) (雪)

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宸殿から観た往生極楽院と有清園

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有清園と宸殿

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弁天池付近からの往生極楽院

そこら中で雪に埋もれるお地蔵さん

観音堂庭園「二十五菩薩慈眼の庭」

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中根金作の子・中根史郎(中根庭園研究所)作庭です。

補陀落浄土を模して二十五菩薩を配した石庭です。

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奥の大きな石を阿弥陀如来とし、

脇待として観世音菩薩・勢至菩薩だと思うのですが、

写真では右が松の陰になってよく見えませんね。

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数えようとしましたが、植栽が茂っている時期で景石が26個なのかどうかも、

よく分かりませんでした(^-^;

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(2007年コンデジ撮影)

植栽の成長うんぬんではなく、昔はもっと側面から見てもスッキリして

庭園らしかったです。

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側面から
”これはどの菩薩様を表しているのか?”など、
つい考えたくなります。

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(2007年 500万画素携帯)

山の斜面に沿って立石の高さが変わっていたり、

庭園としての全景がよく分かります。

観音堂庭園「二十五菩薩慈眼の庭」(雪)

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苔で見にくいですが雪が積もっているので、

阿弥陀如来の右にも石があるのがよく見えますね。

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これは2008年2月15日の涅槃会の時の写真ですが、

庭園周辺はすっきりしています。

 

境内にはアジサイ苑もあります。

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三千院門跡拝観情報

公式サイト:http://www.sanzenin.or.jp/

拝観時間:9:00~17:00(11月は8:30~17:00 12月から2月9:00~16:30)

拝観料:一般   700円

    中高生  400円

    小学生  150円

駐車場無し(近隣の駐車場へ)